男女雇用機会均等法の施行から約20年近くになろうとしています。
その間、管理職の占める女性の割合が倍増するなど、重要な仕事を任される女性も増えてきました。
その一方で、昇進をきっかけにストレスが蓄積し、ひいては鬱状態に陥る女性も少なくありません。
頭痛や肩こり、めまい、吐き気、食欲不振、便秘などを訴え、医者に相談したものの原因がわからず、途方にくれている方も増えていると聞きます。
◎その原因は仕事に失敗したと言うよりも、どうも職場での人間関係のつまづきにあるようです。
仕事の管理者ともなれば、確かな業務知識はもちろん、冷静な判断力やリーダーシップが必要となります。
しかし、部下を指導しきれずトラブルに悩みがちな女性を見ると、概して自分の立場が変わったことを自覚できていない人が多いようです。
男性の場合は、組織として何をどう判断すべきかを身につけようとしていますが、女性の場合は管理職になっても組織感覚に未熟な人が多いという印象を受けます。
◎管理職になるということは、プレイヤーからマネージャーへの意識の変化が求められます。
例えば、
・部下の長所と短所を見抜き、適材適所に配置する。
・仕事に不慣れな部下には、仕事を小分けにして達成感と自身を持たる。
・部下がトラブルを起こしたら、自分が矢面に立って頭を下げようと決意する。
・職位が上がるごとに視点をワンランク上げていく。
役職のアップは、責任の範囲が広がることでもあり、どこまで責任を取れるかの実力が問われます。
また、チームで仕事の成果をあげることが求められるだけに、人間関係の調整もまた重要です。
特に、女性管理職の場合は周囲の注目度も高く、同姓、異性を問わず嫉妬の対象になりやすいことも特徴の一つです
しかし、人間関係の調整こそ女性ならではのきめ細やかさを生かすチャンスです。
自分以外の人にも少しは時間を割いてあげようという心を持つことが、嫉妬心を和らげます。
また、面倒見の良い女性となることは、嫉妬を受けない方法でもあるとともにに、部下を客観的に把握する力を育み、リーダーシップの源泉ともなります。